大人にも子供にもある夏の楽しみのひとつ「夏休み」は、韓国にもあります。しかし、日本と韓国では夏休みの過ごし方には少し違いがあります。韓国ではどのように夏休みを過ごすのでしょうか?この記事では、具体的な韓国人の夏休みの過ごし方をご紹介します!
韓国にも「夏休み」がある!
韓国にも日本と同様に、夏に長期休暇があります。
日本では、学生は「夏休み」として休暇があり、社会人も「お盆休み」に休暇がありますよね。
韓国では、学生は「여름방학(ヨルムバンハク/夏休み)」と呼ばれる休暇があり、社会人は「하계휴가(ハゲヒュガ/夏季休暇)」や「여름휴가(ヨルムヒュガ/夏休暇)」などと呼ばれる休暇があります。
韓国のこの「夏休み」の時期や過ごし方の特徴は、学生や社会人など立場によってさまざまです。また、日本と比較して異なる点もいくつかあります。
次の段落から、より具体的に韓国人の夏休みの過ごし方について触れていきます!
韓国の夏休みの期間はいつからいつまで?
韓国の夏休みの期間を立場別に見ていきましょう。

①小学生・中学生・高校生
・開始:7月中旬〜下旬(期末試験後)
・終了:8月中旬〜下旬(おおよそ4週間〜5週間)
地域や学校によっても差はありますが、日本より短めです。
また、高校生にも夏休み自体はありますが、高校3年生は受験(수능 / スヌン)対策に集中しなければならない時期であるため、多くの生徒が登校し補講を受けたりします。自主学習、模試、学習合宿などで忙しく、実質的には「休み」というより「学習期間」という認識ですね。
②大学生
・6月末〜8月末の約2か月間
前期が終了後、すぐに夏休みにはいります。
日本とは学期の始まりの時期がそもそも違うため、前期の終了時期もずれます。韓国の大学は3月に学期がスタートするのです。
ワンジョンには、韓国の学校について、学期の開始時期や学生生活の特徴を述べた記事もあります。ぜひこちらもご覧ください。

③社会人
・7月末〜8月中旬が一般的
・3日〜5日間程度の休暇を取得する
韓国では、一斉に休暇を設ける企業もあれば、個人で日程を選べる企業もあります。
日本の企業の大半は一斉にお盆休みに1週間ほど休むので、個人で日程を選べる制度がある点が韓国の夏季休暇の特徴とも言えるでしょう。
韓国人は夏休みをどう過ごす?
さて、まとまった休みが取れる夏休みを、韓国人はどのように過ごすのでしょうか。
過ごし方の特徴についても、立場別に見ていきましょう。

①小学生・中学生・高校生
読書感想文、自由研究、ドリルなどの宿題が出る学校もあれば、実は宿題が出ないという学校もあるそうです。
おそらく背景には、「学習は家庭と塾で行うもの」という韓国ならではの私教育の文化が関わっているのでしょう。宿題が出ない場合は、保護者が子どもの学習を管理するのが一般的です。
宿題が出ない学校があることもあり、学習塾(학원 / ハグォン)に通う学生が多いです。夏休み中に集中的に受験対策や主要な英語や数学を強化します。
塾の他の習い事で人気なものもあります。たとえば、テコンドーは週3や週5で通えて、低学年に人気。
スイミングやピアノ、アートなども人気です。高学年になると学習塾に通う子が一気に増加する印象です。
ちなみに、韓国では夏の体育の授業に水泳の授業はありません。日本ではほとんどの学校で水泳の授業があるので、驚きますよね。
そのため、水泳を習うにはスイミングスクールに通わなければならないのです。
学校には、英語キャンプや文化体験など短期の学校プログラムが用意されており、それらに通う学生もいます。特に、外部講師が来て1日2時間ほどの無料プログラムを実施する制度をヌルボム教室(늘봄교실)と呼びます。また、普段から放課後に行われる学校主催の習い事プログラムであるパンガフ授業(방과후 수업)は、夏休み中も継続されることが多いです。
もちろん、日本と似ている過ごし方もします。
家族旅行(江陵や済州島、釜山などが人気)やキャンプに出かける子どもたちもたくさんいますよ。
②大学生
韓国の大学生は、夏休みに入るとアルバイトやインターンシップを熱心にする人が多いです。
アルバイトでお金を貯金しつつ、もちろん遊びも楽しみます。友人と国内外へ旅行に行ったり、サークル・同好会の合宿や活動に参加したり、運転免許を取得したりと、日本の大学生と似た夏休みを過ごします。
韓国の大学生と日本の大学生の夏休みの過ごし方の違いを挙げるとするならば、韓国人は夏休みの2か月間ずっと実家に帰る人も結構いるということです。大学に通うため一人暮らしをする人も多いのですが、彼らは夏休みは実家に帰って家族との時間をゆっくりと過ごすことも多いです。
③社会人
旅行に出かける人が多いです。国内旅行であれば、江陵や済州島、釜山などが人気で、海外旅行であれば、日本や東南アジアなどが人気です。
旅行する際は人混みを避けたいので、個人で日程を選べる企業に勤めている人の場合は、平日に休みを取る人が増加傾向にあります。
また、せっかくの休みを旅行でアクティブに過ごすのではなく、ゆっくりと過ごしたいと思う人も多く、「ホカンス(ホテル+バカンス)」も人気です。こちらは、日本でも人気ですよね。
このように、韓国人もそれぞれの過ごし方で夏休みを堪能します。
韓国人も日本人と同じく、楽しく充実した夏休みを過ごします!
いかがでしたでしょうか。
韓国の夏休みと日本の夏休みを比べると、期間が異なっていたり過ごし方が少し違っていたりと、興味深いですよね。それぞれの文化の中で、それぞれの楽しみ方をしています。
共通していることは、夏休みは夏の大イベントになるということですね。みなさんも、今年も楽しくて想い出に残る、素敵な夏休みを過ごしてくださいね。
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