大阪・鶴橋のキムチの名店・山田商店に潜入!こだわりやおすすめキムチは?

山田商店

こんにちは!2カ月に1度渡韓し、現地グルメや韓国旅に関するお役立ち情報を発信している韓国グルメ・トラベルライターのyuukaです。『ワンジョン』では韓国グルメや文化、最新の旅行情報の記事を担当しています。

現地で韓国料理店に入ると必ずといっても良いほどメイン料理と一緒に登場するのはキムチ!大阪屈指のコリアタウン・鶴橋では、本場の味が楽しめるキムチ店が軒を連ねます。

今回は、鶴橋で40年以上愛されるキムチの名店「山田商店」をご紹介。山田商店のキムチへのこだわりや売れ筋キムチのほか、店員さんおすすめキムチを聞いてきました!記事後半には、実食レポートも付いているので最後までチェックしてみてくださいね。

目次

改めて、キムチって何?

キムチは野菜を塩漬けにし、唐辛子やニンニク、生姜、塩辛、魚介などの材料や調味料を混ぜ合わせたヤンニョムに漬け込み、発酵・熟成させた食べものです。

キムチと聞いてまず思い浮かぶのはピリ辛の白菜キムチではないでしょうか?大根やきゅうりなどは日本のスーパーでもよく見られますが、それ以外にもさまざまな食材がキムチになり、その数は実に200種類を超えるといわれています。

また、キムチの味は家庭の数だけあるといわれ、味付けや塩気、辛さや熟成具合の違いによる酸味はお店や作り手ごとに異なります。さらに赤くて辛いキムチだけでなく、さっぱりと口直しにスープを楽しむ水キムチや辛みのない白キムチなどもあり、知れば知るほどキムチの奥は深いのです。

伝統製法で作る鶴橋・山田商店のキムチ

鶴橋駅周辺には、ところ狭しと韓国料理店が立ち並び、キムチ店も豊富。なかでも、鶴橋駅から徒歩約15分の場所に位置する大阪コリアタウンの御幸通(みゆきどおり)に位置する山田商店は、お店の前には「常に」といっても良いほど、行列ができています。

そんな山田商店のこだわりは、キムチに欠かせない調味料・魚醤を一から作る、こだわりの伝統製法。塩味や奥行きのある味わいを表現するのに不可欠な魚醤は、生のイワシを塩漬けして寝かせて、炊いて…その後1年以上熟成させたものを丁寧に漉してようやく完成するそうです。今や市販の魚醤油があるにもかかわらず、創業当初から変わらず自家製魚醤にこだわってキムチ作りを続けているといいます。

店頭から見えるのはお店のほんの一部分。奥は工房になっていて、ずーっと奥まで続いています。野菜を洗う、切る、塩漬けする、ヤンニョムを塗り込むなど、ほとんどの工程を手作業で行っているそうで、手間暇かけてキムチ作りと向き合う姿勢が感じられます。

鶴橋・山田商店のキムチは”漬けたて”が基本

山田商店では、エゴマの葉など韓国産の一部野菜を除き、キムチになる野菜のほとんどが国産。毎朝新鮮な野菜を八百屋さんから仕入れています。

素材ごとにヤンニョムに漬け込む時間を変えており、白菜をはじめ店頭に並ぶ野菜キムチの多くがその日の朝に漬けたものだそう。よく漬け込んだ方がおいしい素材はしっかりと漬け込みつつ、多くは「浅漬け派」歓喜の浅漬けキムチです。

浅漬けだと「ものたりない」「熟成した酸っぱめキムチが好き」という人は、自宅に持ち帰った後に冷蔵庫でしばらく熟成させると良いでしょう。そこで、白菜キムチを美味しく保管する方法を聞いてみました。

【山田商店の白菜キムチ・おすすめの保存方法】

①キムチの品質を保つため、袋のまま1日冷蔵庫で寝かせる

②袋にたまった白菜から抜けた余分な水分を捨てる

③袋からキムチを取り出して、外側の大きな葉っぱを2~3枚カットし別で保管。残りの白菜は食べやすいサイズにカット

④カットしたキムチをタッパーに入れる

⑤空気に触れないよう、最初にカットした大きな葉っぱを一番上にのせる

保存の際のこの一手間で、キムチのおいしさをより長く保てるそうです。徐々に変化する味を感じながら自分好みの味を探すのも楽しそうですね。

変わりダネがいっぱい!鶴橋・山田商店のキムチ

山田商店に行くと目を引くのがとにかく豊富なキムチの種類!常時80種類ほどのキムチが並び、今も順調に種類が増えているとのこと。取材当日はお目に掛かれなかったのですが、二代目の柳社長が開発した新作は「チャンジャ切り干し」。まだ大阪コリアタウンで提供する店舗は少なく、山田商店の看板キムチの1つになっています。

一番人気の白菜のほか、大根やニラ、キュウリなど王道のキムチから、「チャンジャ」や「くらげキムチ」、「タコキムチ」、「イカきゅうり」などの海鮮キムチもたくさん。

最近の売れ筋は、数の子を丸々一本大胆に漬けた「数の子キムチ」と、生のタラコをこちらも丸ごと一本漬けた「タラコキムチ」。いずれも白ご飯と合わせるのはもちろん、お茶漬けで食べるのもおすすめなのだとか。ダイナミックな見た目から思わず買いたくなるお客さまが続出しているそうです。

辛みがなく鮮やかさが目を引く「水なすキムチ」は、水なすのほかにムラサキタマネギやパプリカなどが入った夏限定の涼しげな水キムチ。

「今日あるのはレア」と教えてくれたのは、「ところてん」。冷麺のスープのようなさっぱりとした味わいで、お好みで酢を加えると酸味がアクセントになり夏にぴったりのキムチに。

このように山田商店ではありとあらゆるキムチが販売されています。これだけあればその日の気分に合ったキムチが見つかりそうですね。

鶴橋・山田商店スタッフおすすめのキムチは…?

ここで、店長・和田秀司さんに山田商店で働く店員さんのイチオシキムチを聞いてみました。

「好きなキムチは人それぞれじゃないかな~」と前置きしながら、ご自身が最も好きなキムチとして教えてくださったのは「まかないイカ明太」。「まかない」と名前に付いているところから伺えるとおり、もともと山田商店で働くスタッフの皆さんがまかないで食べていたキムチだったそうです。「おいしすぎるので商品にしよう!」という話があがり、今ではお客さまからも愛されるキムチになりました。

鶴橋・山田商店の「まかないイカ明太」を実食!

話を聞いていると食べたくなってきたので、「まかないイカ明太」を購入して自宅で実食してみることに。

こちらの写真が「まかないイカ明太」(170グラム・600円)。明太子をつぶして、ケンサキイカと青唐辛子とともにヤンニョムで漬け込んだキムチです。

今回はおすすめの食べ方として教えてもらったように、シンプルに白ご飯と合わせてみました。それにしてもキムチと明太子……食べる前は、両方味が濃いもの同士で本当に合うのだろうか?と半信半疑。

一口食べると、組み合わせに全く違和感は感じず、むしろベストマッチ。コリコリのイカにプチプチとした明太子がよく絡み、2つの食感が楽しく、後味でほんのり明太子風味が感じられます。

色的にはかなり辛そうに見えますが、意外に優しい辛さ。辛ラーメンより辛さは控えめですが、塩味はしっかりめでお酒がほしくなる味わい。ただし青唐辛子は一口噛むと激辛なので、要注意です!

白ご飯とシンプルに合わせるほか、イカ明太パスタアレンジもおすすめだそうです。ニンニクで香りを出し、茹でたパスタを「まかないイカ明太」にからめれば、手軽にイカ明太パスタのできあがり。楽しみ方はさまざまです。

山田商店 店舗情報

住所:大阪府大阪市生野区桃谷4-9-16
電話:06-6731-4833
営業時間:7:00~18:00
定休日:なし
アクセス:各線「鶴橋駅」から徒歩17分
ホームページ:https://www.yamada-syouten.com/

キムチは奥が深い!自分好みの味を探してみて

今回は、大阪屈指のコリアタウン・鶴橋で韓国本場の味が楽しめるキムチの名店・山田商店のキムチをご紹介しました!

キムチの味わいは、素材や発酵具合、塩気やヤンニョムに使う材料などで変わります。浅漬け・深漬け、酸味しっかりめ・少なめなど、自分好みのキムチを探したり、あるいは保管して育ててみたりして、自分好みの味を探してみてはいかがでしょうか?

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