こんにちは!国際結婚を得て、韓国に在住しながら現地グルメや美容情報、語学に関するお役立ち情報を発信している釜山在住日本人のkangホドゥです。
早速ですが、日本で「韓国冷麺」と聞くと少し噛み応えのあるツルっとした麺を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
実は「韓国冷麺」にはいくつか種類があり、それぞれスープの味や麺の食感、トッピングが違うのです!
私も最初はどれも大体同じだろうと思っていたのですが、実際に食べてみるとそれぞれ特徴があったり麺の食感や見た目が全く違っていてびっくりしたことを覚えています。
そんな興味深くて魅力的な韓国料理のメニューの一つ「韓国冷麺」の種類と歴史、そして日本の冷麺との違いを紹介します。
韓国冷麺の歴史
冷麺の発祥地は北朝鮮の平壌(ピョンヤン)と言われています。
日本では冷麺といえば、暑い夏に食べるイメージがありますが、ピョンヤンでは寒い冬にオンドル(床暖房)をつけた暖かい部屋で食べる料理として知られています。
韓国冷麺と日本の冷麺(盛岡冷麺)の違い
韓国冷麺
韓国冷麺でお馴染みのツルッとコシのある麺は、主にそば粉を原料としています。
また韓国冷麺は大きく分けて3つの種類があります。
3種類の韓国冷麺
・平壌(ピョンヤン)冷麺
・咸興(ハムフン)冷麺
・晋州(チンジュ)冷麺
どれもスープや麺に特徴があり、全く違った味や食感を味わうことができます。
この3種類の韓国冷麺のそれぞれの特徴は後ほど詳しくご紹介しますね。
日本の冷麺(盛岡冷麺)
盛岡冷麺とは岩手県盛岡市が発祥とされる冷たい麺料理です。
しかし、日本での冷麺の始まりは、1939年に平壌出身の韓国人から神戸に持ち込まれたことがきっかけとも言われています。
盛岡冷麺は小麦粉、そば粉、卵黄を主な材料とし、手延べ製法によって作られています。
基本的にスープは牛、豚、鶏の出汁をベースにしたコクのあるスープが特徴です。
※手延べ製法とは?
麺に縒り(より)をかけながら生地を引きのばしていく方法。麺生地を裁断して四角い形状に仕上げる手打ち製法と比べ、よりコシのある食感になり丸い形状に仕上がります。
韓国冷麺の種類とそれぞれの特徴
韓国冷麺種類①平壌(ピョンヤン)冷麺
平壌冷麺のスープはシャーベット状や細かく削られた氷が入った冷たいスープが特徴で、「水冷麺」とも言われます。
肉で出汁をとり透明であっさりとしたスープが一般的。
平壌冷麺の麺には主に蕎麦粉と緑豆粉が使われていて、黒くて少し太めの麺が特徴です。
平壌冷麺といえばトッピングもスープもシンプルなのが特徴で、好みのスタイルに合わせてお酢やからし、キムチを追加して楽しみます。
平壌冷麺の主なトッピング
- 肉で出汁を取ったスープ
- 氷
- ゆで卵
- きゅうり
- 水キムチや大根の酢漬け
- 茹でた肉
- キムチやカラシ、酢
※お店や地域によってトッピングは異なります。
韓国冷麺種類②咸興(ハムフン)冷麺
咸興(ハムフン)冷麺の特徴は、スープなどの汁気がなく、ヤンニョムジャンやチョコチュジャンなどと呼ばれる甘辛い唐辛子酢味噌が麺の上にたっぷりのっていて、「ビビム麺」とも言われます。
ビビム麺の麺は、そば粉を主原料にしてトウモロコシやサツマイモ・ジャガイモのでんぷんが使われています。ツルッと噛みごたえのある強いコシが特徴です。
ビビム麺は特徴である赤いヤンニョムジャンと麺をしっかりよく混ぜてタレと麺とよく絡めて食べる食べ方が一般的です。
咸興冷麺の主なトッピング
- タレ、ヤンニョムジャン
- 茹でたまご
- きゅうり
- 梨
- 大根の酢漬け
- 茹でた肉
- 後入れの冷麺スープ
※お店や地域によってトッピングは異なります
ビビム麺はまずは思いっきり混ぜてそのまま食べる食べ方がおすすめ。
そして後から少しずつ冷麺スープを入れるとさっぱり食べやすくなるので、味編も楽しめて最後までスルスルと麺が進みます。
韓国冷麺種類③晋州(チンジュ)冷麺
晋州(チンジュ)冷麺は、貝や煮干し、干鱈などの海産物でとったスープが特徴です。麺の主な原材料はそば粉が使用されています。
他の冷麺に比べて、トッピングがたくさん乗っていることで有名です。
具には茹で卵のほかきゅうりや梨、錦糸卵、キムチなどを細切りにしたものがたっぷりトッピングされていて、具のひとつにユックジョン(肉のチヂミ)の細切りをのせるのも、晋州冷麺ならではといえます。
晋州冷麺の主なトッピング
- 海産物で出汁を取ったスープ
- ゆで卵
- 細切りきゅうり
- 梨
- 錦糸卵
- ユックジョンの細切り(肉のチヂミ)
- 糸唐辛子
※お店や地域によってトッピングは異なります
私の住んでいる地域はまさに晋州なのですが、この晋州冷麺はトッピングも多くて食べ応えもあり老若男女問わず人気です。
人気店では行列も平日でも行列が絶えないほど。
細切りにされたシャキシャキ野菜とトレードマークでもあるユックジョンは、麺と絡みやすくスープとも相性抜群でペロリと食べられてしまいます。
基本的な韓国冷麺の作り方
①麺をゆでる
麺は基本的にそば粉や小麦粉で作られた麺を使用することが多いと思います。
パッケージに書かれているゆで時間をそのまま守ることが重要ですが、基本的には2~3分のゆで時間が目安。
麺をゆでた後はすぐに氷水で冷やし、麺をしっかり締める工程が美味しく食べるポイント。
麺をすぐに冷やして締めることでコシのあるツルっとした食感を楽しむことができます。
②冷麺スープを用意する
本場の韓国冷麺は牛骨や鶏ガラ、昆布や海鮮でだしをとることが多く、旨味のある出汁が特徴です。
スープは事前に冷蔵庫で冷やしておき、冷麺スープで氷を作りトッピングとして入れると最後まで冷たい韓国冷麺を楽しむことができます。
また、お好みで酸味を調整できるようにレモンやお酢、そしてからしも一緒に用意しておきましょう。
③冷麺のトッピングを用意する
冷麺だけにかかわらず、韓国料理はその鮮やかな色合いと異なる食感が楽しめる点が特徴です。
冷麺のトッピングも色合いと食感を考慮してゆで卵、きゅうり、梨、牛肉、キムチなどをバランスよくトッピングしていきます。
韓国冷麺のカロリーと栄養成分
韓国冷麺の一食当たりのカロリーは、300~400キロカロリーが一般的です。
カロリーを気にする方は麺を選ぶ際にそば粉やでんぷんで作られた麺を使用してみてください。
そば粉やでんぷんで作られた麺は小麦粉で作られた麺よりもカロリーが低めです。
また、トッピングを野菜や低脂肪のタンパク質(例えばささみや豆腐)にしたり、スープの量を調整することでカロリーを抑えて冷麺を楽しむことができます。
冷麺は具材の選び方やスープに使用する出汁で栄養バランスが大きく変化します。
低カロリーでビタミンやミネラルが豊富な野菜(きゅうり、トマト、にんじんなど)や、低脂肪のタンパク質(ささみや豆腐など)を選ぶことがキーポイントです。
また出汁の選び方も重要で、場合によっては冷麺スープで塩分を撮りすぎてしまうこともあります。
栄養バランスをよく考えて牛骨や鶏ガラなどの出汁を基本にすることで脂肪分を抑え、美味しくヘルシーに韓国冷麺を楽しみましょう。
1種類だけじゃない?韓国冷麺の種類を紹介!~まとめ~
今回は韓国冷麺の種類や日本の冷麺との違いを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
韓国冷麺といえばひとくくりにしがちですが、こう見るとそれぞれスープやトッピングが違ったり…
どれも特徴やこだわりが異なり美味しそうで直接食べて試してみたくなりますよね!
韓国旅行に訪れた際はぜひ一度、冷麺ツアーをしてみるのも楽しいのではないかと思います!
それではまた次回の記事でお会いしましょう!안녕~!(アンニョ~ン!)