韓国旅行といえばグルメや美容のイメージが強いですが、実は韓国にはユネスコ世界遺産に登録されている遺産がたくさんあるのです。
その数は全部で17件。(2025年8月時点)
文化遺産が15件、自然遺産が2件登録されています。
【韓国の世界文化遺産】
| 遺産名 | 登録年数 |
| 石窟庵(ソックラム)・仏国寺 | 1995年 |
| 海印寺 蔵経板殿 | 1995年 |
| 宗廟(チョンミョ) | 1995年 |
| 昌徳宮(チャンドックン) | 1997年 |
| 華城(ファソン) | 1997年 |
| 慶州歴史遺跡地区 | 2000年 |
| 高敞・和順・江華の支石墓遺跡 | 2000年 |
| 朝鮮王陵 | 2009年 |
| 韓国の歴史的村落:河回(ハフェ)と良洞(ヤンドン) | 2010年 |
| 南漢山城(ナムハンサンソン) | 2014年 |
| 百済歴史遺跡地区 | 2015年 |
| 山寺(サンサ)、韓国の山地僧院 | 2018年 |
| 韓国の書院(ソウォン) | 2019年 |
| 伽耶古墳群(カヤこふんぐん) | 2023年 |
| 盤亀川(バングチョン)の岩刻画 | 2025年 |
【韓国の世界自然遺産】
| 遺産名 | 登録年数 |
| 済州火山島と溶岩洞窟群 | 2007年 |
| 韓国の干潟(干潟生態系) | 2021年 |
今回の記事では、首都ソウルからも日帰りできる場所や、筆者が実際に行ってみて良かった韓国の世界遺産を紹介するので、新しい韓国旅行の楽しみ方の参考にしてみてくださいね。
ソウルから日帰りで行ける韓国の世界遺産
昌徳宮
昌徳宮(チャンドックン)はソウル中心にある、朝鮮王朝の第3代王・太宗が1405年に築いた王宮です。
山や地形を活かして作られた宮殿の美しい建築が評価され、1997年にユネスコ世界遺産に登録されました。
昌徳宮(チャンドックン)は、四季折々の自然が楽しめる点も魅力の一つです。
彩豊かな桜や紅葉、雪景色を背景にみる宮殿の姿はとても美しく、世界遺産や自然に興味のある方におすすめのスポットです。
住所:ソウル特別市 鐘路区 栗谷路 99
アクセス:地下鉄3号線「安国駅」3番出口から徒歩約5分
宗廟
一歩足を踏み入れると静かで落ち着いた空気がすっと漂う宗廟(チョンミョ)。
ここは朝鮮王朝の歴代の王と王妃の霊を祀る儒教の聖地で、今でも王室の伝統儀式が行われています。
宗廟は世界最長の木造建築として、1995年にユネスコ世界遺産に登録されました。
王殿の造りは派手な装飾はなくとてもシンプルで、儒教が重んじる『質素・秩序・敬意』をそのまま形で感じることができます。
宗廟の最大の魅力は王室の伝統儀式【宗廟祭礼(チョンミョ・ジェレ)】が今でも行われていること。
賑やかなソウルの中で静かな場所を求めている人におすすめのスポットです。
住所:ソウル特別市 鐘路区 鐘路 157
アクセス:地下鉄1号線、3号線、5号線「鐘路3街駅」11番出口から徒歩約5分
朝鮮王陵
朝鮮王陵(チョソンワンヌン)は朝鮮王朝の王と王妃が眠るお墓群。
ソウル市内や京畿道を中心に全部で40基が点在していて、2009年にユネスコ世界遺産に登録されました。
王陵は森や公園のような空間にあり、自然を存分に感じることができます。
観光客も少なく、少し歩くとすぐにオフィス街が見えてくるので、ソウル旅行で時間に余裕がある方や、自然が好きな方は一度訪れてみることをおすすめします。
住所:ソウル、京畿道、江原道など施設により異なる
水原華城
水原華城(スウォンファソン)はソウルから約1時間の京畿道・水原市にある世界遺産です。
ここは、朝鮮王朝第22代王・正祖が父のお墓を守るために築いた要塞で、保存状態の良さと建築の美しさが高く評価され、1997年にユネスコ世界遺産に登録されました。
現地の人たちだけでなく、観光客にも人気の観光スポットです。
水原華城の一番の見どころは、韓国ドラマ「イ・サン」や「宮廷女官チャングムの誓い」のロケ地としても知られている華城行宮。
華城行宮は、韓国の行宮の中でも一番大きくて美しい建物といわれていて、伝統の武芸を披露する公演なども開催されています。
ソウル市内からも地下鉄やバスで1時間程度で行くことができるので、歴史に興味がある方やドラマのロケ地に興味がある方におすすめの世界遺産です。
住所:京畿道 水原市 八達区 正祖路777番キル 16
アクセス:地下鉄1号線「水原(スウォン)駅」からタクシーやバス利用で目的地まで移動
南漢山城
南漢山城(ナマンサンソン)はソウルから約1時間の距離の京畿道にあり、朝鮮時代の首都・漢陽(ハニャン)、現在のソウルを守るための山城として建てられました。
山の中にあるため四季折々の自然を楽しむことができ、景色を楽しみながら歴史に触れられるハイキングスポットとしても人気です。
ソウルからも1時間程度で訪れることができるので、天気のいい日に訪れることをおすすめします。
住所:ソウル特別市 鐘路区 鐘路 157
アクセス:地下鉄8号線「山城(サンソン)駅」からバスやタクシー利用で目的地まで移動
ソウル以外の韓国の世界遺産
慶州(キョンジュ)歴史遺産地区
韓国の慶尚北道にある慶州(キョンジュ)は日本でいう京都のイメージに近く、町全体が伝統的な韓屋や建物がたくさんあります。かつて、新羅(シルラ)という王国の都として、約1,000年もの間(紀元前57年〜紀元935年)栄えた場所です。
慶州(キョンジュ)歴史遺産地区は、慶州市内の歴史的な地域のことを指し、もともと新羅の都でもあったため、世界文化遺産に登録されているの石窟庵(ソックラム)と仏国寺(プルグクサ)など、歴史の深い建物がある地区全体が世界遺産に登録されています。
石窟庵(ソックラム)
新羅時代に造られた石の洞窟寺院。
仏国寺(プルグクサ)
極楽浄土の世界観を表現した新羅時代の代表的な仏教寺院。
慶州は実際に私も訪れたことがあるのですが、秋は紅葉がとても綺麗で、真っ赤に染まった紅葉を背景に見る伝統的な建物はとても美しく感動したことを覚えています。
また、日本の京都と同じようにスターバックスなどのチェーン店も町のトーンに合わせたオリジナルの外観になっていたり、韓屋カフェや伝統的な食事が楽しめるお店もたくさんあり、ソウルでは中々体験できない歴史体験をすることができました。
ソウルからも韓国の新幹線に似たKTXを利用して訪れることができるので、美しい景観や歴史的な建物、町全体の落ち着いた風情のある雰囲気に興味のある方はぜひ訪れて見てほしいです。
済州火山島と溶岩洞窟群
済州火山島と溶岩洞窟群は韓国で初めて世界自然遺産に登録されたスポットで、2007年に登録されました。
済州島にある「漢拏山(ハルラサン)自然公園」「城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)」「拒文岳(コムンオルム)熔岩洞窟系」の3つの地域がこの自然遺産に含まれます。
漢拏山(ハルラサン)は登山コースとしても人気のスポットで、天気のいい日は現地の人や観光客でにぎわっています。
城山日出峰は日の入り、日の出スポットの絶景スポットとしても人気なので、済州島に訪れる機会があればぜひ訪れてみてください。
韓国の干潟
韓国の西南海岸にある干潟(ひがた)4カ所が「韓国の干潟」として2021年に韓国で2つ目の世界自然遺産に登録されました。
韓国の干潟は絶滅の危機に瀕している渡り鳥を含む2千種以上の生物が生息し、東アジアとオセアニア地域の渡り鳥の経由地としてとても重要な役割を果たしています。
【4か所の韓国の干潟】
①産忠清南道舒川(ソチョン)郡
②全羅北道高敞(コチャン)郡
③全羅南道新安(シナン)郡
④全羅南道宝城(ポソン)郡・順天(スンチョン)市
世界遺産巡りで深く知る、韓国の魅力
今回は韓国の世界遺産を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
韓国には全部で17か所世界遺産があり、ソウルからも簡単に訪れることができるスポットもあるため、韓国の歴史や自然に触れてみたいという方は、ぜひ訪れてみてくださいね。
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