厳しさに試され続ける日々の中で、ほんのわずかな光が差し込み、その光がやがて“心医ホジュン”への道を確かに形づくっていく。
第11〜15話では、ジュンが人生の大きな岐路に立ちながら医術の本質、人の心の弱さと強さ、そして自らの使命と向き合う姿が深く描かれます。
山中で出会った孤高の医術者との修行、無償で治した患者たちの感謝、妻を守れず涙する悔しさ、そして初めて任された大きな治療で掴んだ“医師としての誇り”。
それらの出来事はジュンにとって、痛みと希望が入り混じる、忘れられない
成長の瞬間ばかり。と同時に、視聴者の私たちにも“人生には必ず意味のある試練が
ある”と静かに語りかけてくれます。
破門、裏切り、嫉妬、貧しさどれだけ苦しんでも前へ進むホジュンの姿は、大人の女性が
共感せずにはいられないほど力強いもの。
この先、彼はどのようにして“心まで救う医師”へと歩み続けるのか。
ぜひ続きを読む前に、心を整えてお楽しみください。
第11話:真の医術との邂逅が、少年を“心医”へ導き始める
(c)MBC 2013 ALL Rights Reseved.
山で出会った男・グァンイクは、実は深い医術の知識をもつ人物。
ジュンが弟子入りを懇願するも、最初は冷たく追い返されます。
その頃オ氏夫人は、ドジにイェジンとの縁談を迫られ猛反対。
母の強さと息子の弱さが交錯する、重い親子の場面が続きます。
しかしジュンは、どれだけ拒まれても毎晩山道を登り続け、
ついにその真剣さがグァンイクの心を動かし、鍼や医学の心得を学び始めます。
やがてウィテと賤民の村を往診したジュンは、
ウィテが患者の膿を口で吸い取り命を救う姿を目にし大きな衝撃を受けます。
その姿は“技ではなく心で救う医師”のあり方そのもの。
感想
ジュンがグァンイクの元へ毎夜通う姿は、
「人生で本当に欲しいものは、簡単には手に入らない」
というメッセージの象徴。
そしてウィテの往診シーンは、視聴者の胸を打つ名場面。
医師としての志が心に灯る瞬間が見事に描かれています。
第12話:無償の診察が呼んだ波紋と、ジュンの覚悟
(c)MBC 2013 ALL Rights Reseved.
イェジンはジュンに医書を託し、医療活動の旅へ。
少しずつ周囲の頼れる存在が離れていく中、
グァンイクからも「教える事はもうない」と告げられ、
ジュンは一人で学ぶ道を歩み始めます。
そんな折、首を吊って瀕死の娘が運び込まれ、
ジュンの治療で命を取り戻した少女と両親は涙を流して喜びます。
無償で診察したと知れ渡り、貧しい村人たちがジュンの家へ押し寄せるように。
しかしこれがオ氏夫人の逆鱗に触れ、弟子たちに袋叩きにされる事態へ。
ドジに責められ、孤立するジュン。
そこにウィテが戻り、物語は大きく揺れ始めます。
感想
ジュンが“お金より命”を選んだ瞬間は、
視聴者さえ誇らしい気持ちになる場面。
しかし優しさが誤解され、嫉妬や身分意識によって攻撃されるのがこの時代の残酷さ。
それでもジュンは折れない――この強さが、彼の魅力を一層際立たせます。
第13話:嫉妬と陰謀の中で、揺らぎながらも医師の誇りをつかむ
(c)MBC 2013 ALL Rights Reseved.
プサンポがウィテを脅すため夜中に刃物を持って侵入。
ジュンは彼を押さえつけますが、ウィテはプサンポを許し、その代わりジュンに「期待を裏切るな」
と静かに諭します。
その頃、家計が厳しいダヒが両班の奥方に濡れ衣を着せられ、簀巻きにされて打たれる屈辱の場面が描かれます。
この世の理不尽が一気に押し寄せ、ジュンは医院を辞めようとまで追い詰められる…。
そんな中、ウィテは高官の息子の往診をジュンに任せる決断をし、物語は次の大きな試練へ。
感想
ジュンの努力と才能が周囲の嫉妬を生み、
愛する妻ダヒまでもが傷つけられる展開は胸が痛む場面。
しかし、それでも医師としての誇りを奪われないジュンの姿が、
視聴者に“強さとは優しさのもう一つの形”だと教えてくれます。
第14話:心の目で病を見る。ジュンの医師としての覚醒
(c)MBC 2013 ALL Rights Reseved.
ウィテではなくジュンが来たことに不満を露わにするソン大監。
しかしジュンは「私も医者です」とまっすぐに返し、
中風で寝たきりの夫人を診察。
鍼治療を施す決意をします。
夫人の病状が悪化する中、ジュンは幽閉されるものの、
決して諦めず治療の機会を待ち続ける。
逃げたと騒がれる中、水を汲んで戻ってくる姿は、
“すべては患者のため”という揺るがぬ姿勢そのもの。
ついにソン大監もジュンの熱意に心を動かされ、
鍼と投薬を許可。
夫人は奇跡のように起き上がるまでに回復します。
感想
この回はまさに“ホジュン覚醒”の回。
ウィテの言葉「心の目で見ろ」を体現するように、
ジュンの鍼が病の核心を射抜く瞬間は圧巻。
実力だけでなく、医師としての“胆力”が備わり始めたことがわかります。
第15話:努力が実を結び、そして新たな試練へ
(c)MBC 2013 ALL Rights Reseved.
夫人が歩けるようになったことに深く感動したソン大監は、ジュンに褒美を贈ろうとしますが、ジュンは辞退。代わりに内医院の科挙受験を望み、ソン大監は推薦状を書いて渡します。
しかし、その褒美の品がジュンの家にあると聞いたオ氏夫人は激怒。
ウィテはジュンの推薦状を取り上げ目の前で燃やし、破門を言い渡します。
さらに家を訪れた夫人の手勢により、
ジュンの母が褒美を奪われ気を失うという悲劇まで。
ジュンの胸には、ウィテへの深い怒りがこみ上げていく。
感想
喜びと希望の光が差した瞬間に、
すべてが奪われてしまう“ホジュンならではの急転直下”。
視聴者も一緒に胸を掴まれるほどの怒りと悔しさを味わいます。
しかしこの痛みこそが、
のちに“心医ホジュン”を作る大切な成長のエネルギー。
深い余韻とともに次回への期待が高まります。
まとめ
第11〜15話は、ホジュンが
医師としての能力・心構え・覚悟を本格的に育てていく濃密パート。
- 師との出会い
- 無償の医療の尊さ
- 妻ダヒとの生活と苦悩
- 嫉妬や陰謀との戦い
- 初めて大きな治療を成功させる瞬間
- そして師との決裂
ひとつひとつの出来事が、
後の“名医ホジュン”へ向かう階段を着実に形づくっていきます。

