韓国は、タンフルやドバイチョコレートなど次々と新しいスイーツブームを生み出してきた【スイーツトレンドの発信地】。そんな韓国で今ぜひ味わってほしいのが、日本でもお馴染みの「羊羹」!
今回は、韓国の羊羹の魅力を伝えるべく、ソウルで人気の生羊羹専門店「金玉糖(クムオッタン)」に行ってきました。日本の羊羹とはひと味違う、韓国ならではの羊羹の世界をお届けします!
歌がキッカケでブームに!羊羹は韓国でも定番の甘味!
「羊羹」といえば日本の伝統的な和菓子のイメージがあるという人が多いと思いますが、実は韓国でも長く親しまれているスイーツなんです。
韓国では「양갱(ヤンゲン)」と呼ばれ、1945年以降、徐々に一般家庭にも広まりました。現在では、韓国のスーパーやコンビニでも手軽に買えるほどポピュラーなお菓子となっており、コーヒーやお茶のお供としても人気です。
また、羊羹はお祝いの贈り物としても定番で、特に旧正月(ソルラル)や秋夕(チュソク)には、丁寧にお洒落にラッピングされた羊羹ギフトセットがよく贈られます。
さらに最近では、韓国の女性歌手がリリースした楽曲『밤양갱(バムヤンゲン=栗羊羹)』がSNSで大ヒットしたことをきっかけに、特に栗羊羹の人気が急上昇!
若い世代の間でも「懐かしくてかわいいお菓子」として再び注目を集めています。
▼韓国の伝統菓子について詳しく解説している記事はこちら

韓国と日本の羊羹の違いは?
原料は小豆や砂糖、寒天と日本と韓国の羊羹であまり差がないのですが、韓国の羊羹はかぼちゃや栗、ナツメ、緑茶などを加えることも多く、より多彩なフレーバーがある印象です。特に、韓国の伝統素材を活かした味が多いです。
最近の韓国では、羊羹はおしゃれな「手作りデザート」や「健康スイーツ」として人気上昇中です。健康的な羊羹を作るため、砂糖の代わりに蜂蜜・オリゴ糖・黒糖を使う手作りレシピも多いです。また、甘さは控えめで素材の味を活かす傾向が強いように感じます。
食感は、しっとり弾力のある日本の練り羊羹よりも柔らかく、口どけが良いタイプが多いです。みずみずしい日本の水ようかんともまた食感が少し異なり、韓国羊羹独特の口どけです。
そんな韓国羊羹が気になった方は、ぜひ韓国旅行のお土産に韓国羊羹を買ってみてくださいね!
韓国の生羊羹専門店「金玉糖(クムオッタン) 仁寺店」に行ってみた!
※価格は変動する可能性があります。
韓国の羊羹をじっくり堪能するために、今回は人気生羊羹専門店「金玉糖(クムオッタン)」の仁寺(インサ)店に行ってきました。
お店は、韓国の伝統と芸術が感じられる仁寺洞のメインストリート沿いにあり、観光の途中でも立ち寄りやすい場所にあります。観光客に人気の通りです。
外観はレンガを使った温かみのあるデザインで、伝統的な雰囲気の中にモダンさも感じられる上品なお店という印象。高級感がありながらも落ち着いた佇まいで、通りを歩いていても自然と目を引きます!
羊羹は全部で17種類で、定番のあんこや白あんのほか、ミルクティーやラズベリーといった珍しいフレーバーもありました。
- 팥양갱(あんこ)
- 백앙금양갱(白餡)
- 통팥양갱(つぶ餡)
- 공주밤양갱(栗)
- 견과양갱(ナッツ)
- 호두양갱(くるみ)
- 단호박양갱(かぼちゃ)
- 금옥쌍화양갱(サンファ=韓国の生薬の一種)
- 경산대추양갱(ナツメ)
- 라즈베리양갱(ラズベリー)
- 밀크티양갱(ミルクティー)
- 상주곶감양갱(干し柿)
- 제주녹차양갱(緑茶)
- 보성말차양갱(抹茶)
- 혹임자양갱(黒ごま)
- 고운앙금양갱(なめらかこし餡)
- 해남고구마양갱(さつまいも)
なかでも特に人気なのは、あんこ・つぶあん・栗の3種類だそうです。
韓国人だけでなく海外からの観光客も多く、日本人の来店も多いとのこと。店内には日本語の説明文もあり、初めて訪れる人でも安心して購入できます。
羊羹は店内中央にディスプレイされたサンプルの中から好みの味を選び、レジに持って行くスタイル。
韓国伝統の風呂敷「보자기(ポジャギ)」を使った有料ラッピングサービスもあり、贈り物やお土産にもぴったりです。
金玉糖が特にこだわっているのは、使用する素材。韓国産の小豆や済州(チェジュ)島で採れる天草を使った寒天など、できる限り韓国産の材料を使用しています。
保存料を一切使っていないため、体に優しく、子どもや高齢者のおやつにも安心。素材の味が生きていて、どの羊羹も自然な甘さが魅力です。
ただし、保存料を使っていない分、保存には少し注意が必要です!購入後は冷蔵保存が必須で、3〜4時間以内(夏場は1〜2時間以内)に冷蔵庫に入れる必要があります。ちなみに、冷蔵保存であれば約3週間ほど日持ちします。
長時間の持ち歩きする場合は、保冷剤を追加で購入するのがおすすめ。保冷剤をつけると最大10時間ほど持ち運べるそうです。
金玉糖は韓国の方々にも大人気で、特に旧正月(ソルラル)や秋夕(チュソク)などの伝統行事の時期には、贈答用として多くの人が購入していくそうです。
私が伺ったのは秋夕の直後でしたが、すべて手作業で作っているため生産数が限られており、いくつかのフレーバーは売り切れていました。
▼韓国の旧正月「ソルラル」の過ごし方について詳しく解説している記事はこちら
今回は気になった6種類のフレーバーを購入!高級感のあるショッピングバッグに入れてもらえ、さらに韓国では珍しい雨よけのカバーまでつけてくれました。
早速自宅で実食!
どれも甘さが控えめで、すっきりとした上品な味わいが印象的でした。日本の羊羹に比べてねっとり感が少なく、寒天のような歯切れの良い食感。温かいお茶との相性が抜群で、食後のデザートにもぴったりです。
なかでも印象的だったのは「栗羊羹(写真上)」。栗がごろっと大きく入っていて、しっとりした餡とのバランスが絶妙。
また、ミルクティー(写真下)やラズベリーなどの変わり種も試してみましたが、どれもそれぞれの風味がしっかり感じられて、とてもおいしかったです。
ラズベリーはほどよい酸味がアクセントになっており、ミルクティーは香り高く上品な味わい。少し寒天ゼリーのような軽やかさもありつつ、餡のなめらかさが口の中に広がる絶品スイーツでした。
ここでしか味わえないフレーバーが多いので、仁寺洞を訪れた際はぜひ立ち寄ってみてほしいお店です。
ちなみに、ソウルにはほかにも店舗があり、ヨニ店(연희점)ではパッピンス(あずきのかき氷)などのスイーツも楽しめるそうです。
韓国旅行の際には、ぜひ一度足を運んでみてください!
▼「金玉糖(クムオッタン) 仁寺店」の店舗情報
アクセス:49 Insadong-gil, Jongno District, Seoul
(서울 종로구 인사동길 49 안녕인사동 1층)
営業時間:10:30~20:30(購入は20:20まで)
定休日:なし
Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/exAU2vqgbfV159es7
Naverマップ:https://naver.me/FdCxjfAk
また、金浦空港国際線にポップアップストア運営中とのこと!(~2026/1/31)
冷蔵保管の問題でお土産用の羊羹を購入するのが難しい場合、帰りに金浦空港を利用する方は、金浦空港国際線3階出国場入口前の金玉糖ポップアップストアを利用すると便利です。
まとめ
今回は、ソウルで人気の生羊羹専門店「金玉糖(クムオッタン)」の訪問レポートをお届けしました。
日本の羊羹に慣れ親しんでいる人でも、韓国の生羊羹には新鮮な驚きを感じるはずです。次の韓国旅行では、ぜひ「金玉糖」で韓国式羊羹の魅力を体験してみてください!
