韓国での地方旅も日本人に人気です。レンタカーを利用する人も多いですが、最近では日本から”自分の車で”韓国に行く人も増えているのだとか。マイカーでの韓国ドライブ旅に興味がある人向けに、具体的な渡航方法や現地での注意点、モデルコースなどを徹底解説!
日本の車で韓国に行くための準備物
韓国に日本の車で入国するには、いくつか必要な準備物があります。
事前に確認して、到着してから忘れ物に気づく…なんてことのないように用意しましょう。
飛行機で入国する場合とは必要なものが異なるので、要注意です。
ここでは、車に関する準備物のみをご紹介します。その他、韓国旅行に必要なものは各々リストアップしましょう。
※2025/10時点での情報です。詳細は予約するフェリー会社などにご確認ください。
●パスポート
運転者・同乗者全員分が必要です。残存有効期間も十分かどうか確認しておきましょう。
●運転免許証+国際運転免許証
韓国での運転には国際免許が必須です。出発前に各都道府県の免許センターで取得しておきましょう。
●車検証
日本の車検証が必要です。原本を用意しましょう。
●登録証書
車両のパスポートのようなもの。陸運局で取得できます。原本を用意しましょう。
●車のナンバー
一般的には日本のナンバーのままで問題ないです。ただし、フェリー会社によっては臨時ナンバー手続きが必要な場合もあります。
●韓国で有効な自動車保険証
現地で加入もしくは事前に日本の保険会社で手続きもできるそうです。フェリー会社経由の手配も可能な場合が多いです。
●車両持ち込み予約票
フェリー会社の事前予約が必須。車種・サイズ・ナンバー等の登録をしたうえで、予約表を持参しましょう。
●Hi-pass
日本のETCカードのようなものです。必須ではないですが、あれば高速道路利用がスムーズになります。ほとんどの韓国のコンビニエンスストアで、プリペイド式のハイパスカードを購入できますが、日本での購入は難しそうです。
特に、保険と国際免許は直前に慌てないよう余裕を持って準備を進めておくと安心です。
日本の車で韓国に行く手順
では、日本の自家用車で韓国を旅行するために必要な手続きとその方法を解説します。
①フェリーの予約
下関〜釜山航路、福岡〜釜山航路がフェリーの主なルートです。
車両の積み込みは一般乗船とは別枠となり、早めの予約が必要です。
②日本側の出国・車両搬入
出航の数時間前に港へ到着する必要があります。
車検証やパスポートを提示し、輸出一時手続きを行います。手続きが済んだら、車両を係員の指示に従ってフェリーに積み込みます。
③韓国への入国
入国審査(人)+車両通関(車)の2段階で行われます。
車両通関(車)では、車の一時輸入手続きや保険確認、ナンバー確認などを行います。必要に応じて関税・税金の説明や確認もあります。(旅行目的の場合、多くは免除扱い)
④韓国での運転スタート!
手続きが済めばそのまま車で韓国の道路へ。釜山港から都市部や高速道路へ直行が可能です。快適なドライブを!

日本の車で韓国ドライブするときの現地での注意点
韓国で運転する際の注意点をまとめました。日本と異なる点もあるので、現地に到着して実際に運転してから気づいて焦らないために、事前にチェックしておきましょう。
【交通ルール・運転習慣】
・韓国は右側通行です。慣れないうちは交差点での右折左折時に混乱しやすいので要注意。
・赤信号でも歩行者がいなければ右折可能。ただし歩行者優先です。歩行者がいないのに右折しないと、後ろからクラクションを鳴らされることもあります。
・車線変更や合流が多いので、十分な車間距離を取ることが大切。韓国の道路は車線が多い傾向にあります。そのため車線変更や合流が頻繁にあります。
・速度を計測するカメラが至る所にあります。日本ではオービス(自動速度違反取締装置)は主に高速道路に設置されていますが、韓国では下道にもたくさんあります。また、韓国には瞬間的に速度を計測するカメラのほかに、区間計測のシステムも導入されています。一定の期間の速度の平均が規定値を超えていると罰金になるシステムです。これらの計測が行われる際は、基本的にナビで案内があります。
・韓国の道には黄色い突起物である「クァソクバンジトク(과속방지턱)」というものがたくさん存在します。クァソクバンジを漢字で表記すると「加速防止」です。スピードバンプのようなもので、速度を減速させるために作られています。この「クァソクバンジトク(과속방지턱)」の前で30km/時ほどに減速しないと、車が浮き上がったり、タイヤや車に傷がついてしまったりするので注意しましょう。
【駐車】
・コインパーキングが少ないので、商業施設や公共駐車場を利用しましょう。無料の場合が多いです。
・路上駐車も可能ですが、車禁止の標識がある場所や黄色い線上、横断歩道、交差点の近くには駐車できないので注意。利用する店舗の前や公園の周りなどに駐車しましょう。
・大半の有料の駐車場では、入場時に車のナンバーが自動で情報登録され、退場時にも自動で精算が開始されます。日本の駐車場のように、駐車位置の番号などの情報入力の必要がなく、カードを差し込むだけで支払いができるのです。ただし、日本ナンバーのままの(フェリー会社から臨時ナンバーが付与されない)場合は、この自動の情報登録がされないため、退場時には精算機についている「呼び出しボタン」を押して職員を呼ぶ必要があります。
【ナビ・地図アプリ】
・韓国ではGoogle Mapsは情報が不完全なことがあります。車のルート検索がうまくいかないこともあるので、現地ではKakaoMapまたはNaver Mapを使用しましょう。英語表記や日本語の対応もあります。
【給油】
・無人スタンドが多いです。韓国語で車の給油所は「주유소(ジュユソ)」と言います。
・操作方法は簡単!
①スタートボタン「시작」を押す。
②軽油「경유」かガソリン「휘발유」を選択。
③支払い方法選択。現金「현금」かクレジットカード「신용카드」から選択可能。
④クレジットカード支払いの場合はカードを入れて、給油完了まで抜かないようにする。
⑤給油する。
⑥確認「확인」を押してクレジットカードを抜く。

日本の車で韓国旅行するメリット
日本の車で韓国を旅するのは、どのような魅力があるのでしょうか?魅力がいっぱいだからこそ、最近流行していること間違いなしです!
まず、自分の車なので運転が安心というメリットがあるでしょう。操作に慣れているのでストレスが少なくなるはずです。
そして、韓国では日本車が珍しかったり人気が高かったりします。そのため、信号待ちのときなどに良い反応をもらえて嬉しいと感じる人も多いのだとか。
また、荷物が多くても移動の負担になりにくいこともポイントです。たとえば、キャンプ用品を日本から運びたいときにも楽に運べます。
さらに、現地レンタカーより安くなる場合もあります。期間や走行距離、保険、燃料次第ではコストパフォーマンスがよくなります。
地方の観光地に行きやすいことも魅力のひとつです。鉄道が届きにくいエリアでも自由に移動できるので、今まで電車の旅で開拓できなかった土地にもアクセスできます。長期旅行や周遊にも便利で、車中泊旅をする人もいるみたいです。
韓国の高速SAにはご当地グルメが食べられるような施設もあり、ドライブ中の立ち寄りの楽しみにもなるでしょう。
韓国の人気の地方都市を紹介した記事はこちら!

日本の車で初めて韓国旅行する人に!モデルコース例
初めての方は、4泊5日ほどで釜山〜ソウル縦断をすると楽しいでしょう。
最後に、モデルコースの例をご紹介します!
1日目 下関出発→釜山港到着→釜山市内観光・宿泊
2日目 釜山→慶州(世界遺産・古都観光)→大邱宿泊
3日目 大邱→忠清北道の地方ドライブ→ソウル到着
4日目 ソウル観光・ドライブ(夜景・漢江沿い)
5日目 ソウル→釜山へ戻りフェリーで帰国
日本の車で韓国を旅すると、今までと違った遊び方ができるかもしれませんね。
韓国でも、安全で楽しいドライブを楽しんでみてはいかがでしょうか?