こんにちは!韓国語ネイティブスピーカーのmuuです。『ワンジョン』では東京にある韓国グルメや韓国語表現・文化等、様々な情報をお届けしています。ぜひ一緒に韓国の魅力を楽しんでいきましょう!
今日は韓国料理の「매운탕(メウンタン)」をご紹介します。寒い季節にぴったりなこの料理は、韓国人の食卓で長年愛されてきた辛くて温かいスープ料理です。その魅力や特徴、そして作り方について詳しくお伝えします!
韓国伝統の海鮮鍋、매운탕(メウンタン)とは
メウンタンは、新鮮な魚と野菜をたっぷり使い、コチュカル(唐辛子粉)で味付けをしたピリ辛のスープ料理です。昔、釣りをした後に新鮮な魚をその場で煮込んで作られたのが始まりで、今では家庭料理や外食文化に欠かせない存在となっています。
特に寒い冬の日には、家族や友人と一緒に鍋を囲みながら温まることができる、韓国特有の「情(ジョン)」を感じられる料理です。
매운탕(メウンタン)の作り方
매운탕(メウンタン)は、韓国語で辛い意味の「매운(メウン)」とスープの意味の「탕(タン)」という意味を持つ料理名です。主に新鮮な魚を主材料とし、辛味のある調味料で煮込んで作られる、いわゆる辛い海鮮鍋です。
メインの魚の選び方
매운탕(メウンタン)の材料としては、淡水魚と海の魚のどちらも使用されます。
よく使われる魚には、スケトウダラ(명태)、タチウオ(갈치)、ウラギ(우럭)、ヒラメ(광어)、アンコウ(아귀)、スズキ(농어)、マダイ(참돔)、イシモチ(조기)、タラ(대구)、イシビラメ(민어)、ナマズ(메기)、ボラ(숭어)、カジカ(동자개)、イシダイ(병어)、カレイ(가자미)、ホウボウ(성대)、アイナメ(쥐노래미)、カサゴ(쏨뱅이)、メバル(볼락)、アナゴ(붕장어)、カワハギ(쥐치)など、あっさりした味わいの白身魚が適しています。
一方、サケ(연어)、サバ(고등어)、マグロ(참치)などのように、臭みが強く脂が多い赤身魚は、매운탕(メウンタン)の材料としては適していません。
海の魚を使った매운탕(メウンタン)は、コチュジャンを溶かしたスープをぐつぐつと沸騰させてから、魚の切り身を入れ、ちょうど火が通る程度に短時間で調理します。長く煮込むと、身が骨から崩れ落ち、食感や味が悪くなってしまいます。一方で、淡水魚の場合は、身が崩れるまでじっくり煮込むことで、土臭さが消え、より濃厚で本来の味が引き立ちます。
副材料の選び方
副材料として様々な海産物が加えられることがあり、好みに応じて海老、蟹、貝、イカ、牡蠣、甲殻類などを入れると、味がさらに豊かになります。매운탕(メウンタン)には、大量の材料を入れるタイプと、材料を最小限に抑えて素材本来の味を活かすタイプで分かれます。
매운탕(メウンタン)を作る
①材料の準備
魚を丁寧に下処理し、適切なサイズに切ります。
大根、ネギ、春菊を洗い、必要に応じてカットします。
②出汁作り
鍋に水を入れ、大根とネギを加えて煮込みます。この過程で素材の甘味がスープに染み出します。
③調味料を加える
コチュジャン、コチュカル(唐辛子粉)、醤油、砂糖、刻みニンニクを混ぜて特製のタレを作ります。スープに魚と一緒に入れ、辛味と旨味が融合するまで煮込みます。
④仕上げ
最後に春菊を入れて完成です。
매운탕(メウンタン)と刺身は最強の組み合わせです
韓国では刺身料理を楽しんだ後、매운탕(メウンタン)で締めくくるのが一般的なスタイルです。
・刺身を堪能した後に残った魚の骨や身を活用
生魚をその場で刺身にし、余った骨や身を使って매운탕(メウンタン)を作ります。日本でよく食べるあら汁とも似ています。
・食事の締めくくりに最適
매운탕(メウンタン)の辛さとさっぱり感が、刺身や海産物の脂っこさや生臭さを中和してくれます。最後にご飯をスープに加えて楽しむのも人気の食べ方です。
大型スーパーに行くと、刺身を取った後のヒラメやスズキの頭や骨に、辛い鍋用の調味料が付けられて매운탕(メウンタン)として販売されているものを買うと便利です。
「水産市場 新大久保店」での매운탕(メウンタン)体験レビュー
韓国本場の매운탕(メウンタン)を日本で楽しめる貴重なお店「水産市場 新大久保店」。
韓国料理と海鮮のお店 水産市場 新大久保店
■アクセス
東京都新宿区大久保2-7-5共栄ビル1階11号室
JR新大久保駅出口より徒歩約11分
都営大江戸線,東京メトロ副都心線東新宿駅エレベーター口より徒歩約2分
東京メトロ丸ノ内線,都営新宿線新宿三丁目駅E1出口より徒歩約16分
■営業時間
月~日、祝日、祝前日: 11:30~14:29、14:30~翌1:00
韓国式海鮮のお店「水産市場 新大久保店」にはどんなメニューがある?
※価格は変動する可能性あり
「水産市場 新大久保店」は、日本ではなかなか味わえない韓国本場の海鮮料理を楽しめるお店です。ここでは、新鮮な魚を新鮮なまま韓国式で食べられる刺身「회(フェ)」セットだけではなく、ナクチ(タコ)を使った「연포탕(ヨンポタン)」や、たらを使った「생태찌개(センテチゲ)」、ポハンでよく食べられている「과매기(クァメギ)」、そして、全羅道スタイルでさっぱりと食べられる「홍어(ホンオ)」など、バリエーション豊かな海鮮メニューを楽しめます。また、韓国で有名な地域特産の焼酎も豊富に取り揃えられています。海鮮が苦手な方や子供向けの肉料理もあります。特に、薄くて美味しい韓国式の「돈까스(ドンカス)」が魅力です。
ランチで気軽に楽しめる매운탕(メウンタン)
「水産市場 新大久保店」は、ランチメニューも豊富です。カンジャンケジャン定食、韓国式とんかつ定食、タコ炒め定食、韓国式海鮮丼定食に加え、豚肉炒めや唐揚げ定食もありました。その他、麺のメニューもあり、本格的に楽しめるメウンタンセット(刺身、メウンタン、チヂミ、お酒)もありました。ランチで定食を頼むと、1人前の매운탕(メウンタン)が提供されます。
매운탕(メウンタン)を食べてみた
今回はカンジャンケジャンセット、韓国式とんかつセット、限定メニューの生牡蠣キムチを頼みました。
「매운탕(メウンタン)」は、魚の深い味わいと唐辛子の辛さが絶妙で、春菊、カブ、長ネギ、玉ねぎなどの材料を使い、さっぱりとした味わいに仕上がっていました。このスープを飲むと、体がリフレッシュされるような感覚になります。また、魚の出汁と調味料が絡み合い、深い味わいが感じられました。
※本格的に刺身と、魚が入った매운탕(メウンタン)を楽しみたい方には、メウンタンセットやコースメニューを注文することをおすすめします。
「간장게장(カンジャンケジャン)」は、そのまま食べても、ご飯と混ぜて食べても美味しく、プルプルとしていてとても美味しかったです。
「돈까스(トンカツ)」は、甘いデミグラスソースがかかっており、薄いながらもサクサクでしっとりとした食感が同時に楽しめました。
「굴김치(生牡蠣キムチ)」は、牡蠣がぷっくりとした食感で、キムチの辛さと一緒に旨味が感じられました。
韓国の海鮮鍋「매운탕(メウンタン)」が持つ特別な魅力
매운탕(メウンタン)は、辛さと旨味のハーモニーを堪能できる韓国料理の魅力を存分に味わえる一品です。「水産市場 新大久保店」では、その本格的な味わいを日本で楽しむことができ、特に韓国料理ファンや海鮮料理が好きな方には一度訪れてほしいお店です。매운탕(メウンタン)だけでなく、豊富なメニューや快適な空間もこのお店の大きな魅力です。日本に住む皆さんも、ぜひ試してみてください!