こんにちは!2カ月に1度渡韓し、現地グルメや韓国旅行に関するお役立ち情報を発信している韓国グルメ・トラベルライターのyuukaです。『ワンジョン』では韓国グルメや文化、最新の旅行情報の記事を担当しています。
韓国コスメやドラマ、K-POPアイドルの影響などから2024年現在も韓国ブームは続いています。これと同時に注目されているのが日本国内にあるコリアンタウン。
今回は、日本のコリアンタウンのなかでも東京・新大久保、大阪・鶴橋、山口・下関の3カ所を取り上げ、特徴や最新情報を紹介します。
日本にたくさんあるコリアンタウン
そもそもコリアンタウンとは、世界各地にある韓国系の人々が居住する地域を指します。今では国内にいながら気軽に韓国を感じられるスポットとして、全国から観光客が訪れるようになったコリアンタウン。
なかでも日本最大級のコリアンタウンといわれる東京・新大久保や大阪・鶴橋、山口・下関は、とくによく知られていますよね。実は、このほかにも都内最古のコリアンタウンとして知られる東京の三河島や中華街で有名な横浜の福冨町など実は全国に点在しています。
ここからは日本を代表する3つのコリアンタウンについて、詳しく見ていきましょう。
【東京】新大久保コリアンタウン
東京都新宿区にある日本最大級のコリアンタウン・新大久保。韓国の食文化やエンターテインメント、ビューティーなど、さまざまな面で韓国の最新トレンドを体験できる街として2003年ごろの韓流ブーム(韓国ドラマ『冬のソナタ』が流行った時代)を機に定着し、今では若者のトレンド発信地・原宿と肩を並べる人気スポットです。
アクセス
JR山手線・新大久保駅または中央本線・大久保駅が最寄駅。新宿駅からも徒歩圏内でアクセス可能です。駅前の大久保通りのほか、もともとイケメンの店主が多かったという理由で名付けられた「イケメン通り」が定番の散策コースで韓国料理店やコスメショップが所狭しと立ち並びます。
特徴
新大久保駅から向かって右側は、韓国が広がっている一方、左側に進むと東南アジア・南アジア・イスラム世界が広がる多様性の町。ハラルフードを扱う食材店やタイ・ネパール料理などが軒を連ねる別世界が広がっています。韓国だけではない新大久保の町!コリアンタウンへ向かうには、新大久保駅から向かって右側の高架下を進みましょう。
新大久保コリアンタウンとしての歴史は諸説ありますが、1980年代後半から始まったとされています。日本がバブル経済に盛り上がった時代、韓国から日本へ働くために移住する人が多かったそうです。当時は繁華街・歌舞伎町で深夜まで仕事をする人が多く、職場の近くだった新大久保に住む韓国人が増加。新大久保で頑張る韓国人の生活を支えるために韓国料理店やコスメ店が徐々に増えていったことがコリアンタウン誕生のきっかけだといわれています。
新大久保には韓国料理店が実にたくさんあり、どのお店に入ろうか悩んでしまいます。チーズダッカルビやハッドグ、パッピンスなど近年トレンドを作ってきた韓国グルメやスイーツは、新大久保から日本各地に発信されたという話もあります。
2024年最新情報
2020年以降、糸ピンスやクロッフル、アグリークッキー、チョコチュロスや10円パンなど、食べ歩きスイーツを中心に韓国の流行をいち早く取り入れて販売する店舗が多くあります。
ほかにも、2024年9月には韓国風アートやものづくりが楽しめる店舗が大久保通り沿いにオープンしたそう。講師に教えてもらいながらポストカードや韓国っぽい絵付けを施した陶器などのオリジナルグッズを手作りできます。日本でこんなことまで!と驚きつつ、今後も新大久保の流行は速そうです。
【大阪】鶴橋商店街・大阪コリアタウン
大阪の鶴橋・生野エリアにあるコリアンタウンは、関西最大の韓国人居住地域として知られています。古くからの歴史と文化が変わらない風景として息づく一方で、ここ5年ほどで若者向けの韓国グルメスポット・韓国トレンドの発信地として一気に人気を集めるようになりました。
アクセス
JR大阪環状線、近鉄線、大阪メトロ千日前線が交差する鶴橋駅、あるいはJR大阪環状線の桃谷駅の2駅間に韓国系の店舗が点在しています。
特徴
鶴橋エリアは、鶴橋駅付近に広がる「鶴橋商店街」とそこから鶴橋本通り・ソカイ通りを下って桃谷方面へ徒歩15分ほどの距離に「大阪コリアタウン」の2つのコリアンタウンがあります。
鶴橋商店街は、食材や日用品などが売られていた暮らしの中心としての市場が発展し、近年コリアンタウンとして全国的に知られるようになったエリアです。今も韓国語が飛び交い、下町感漂う昔ながらの風景が残されています。 鶴橋駅のホームに降り立つとその瞬間から焼肉の匂いが漂ってくることから、「鶴橋=焼肉」のイメージがあるよです。
一方の大阪コリアタウンは、新大久保コリアンタウンと近い雰囲気。老舗キムチ店や韓国食材店のほかトレンドのスイーツやK-POPアイドルグッズ、韓国コスメ店などが両側にずらりと立ち並んでいます。2002年の日韓ワールドカップ開催や韓流ブーム到来を機に、大規模なコリアンタウンへと進化し、韓流ファンの方が足繫く訪れるようになりました。
2024年最新情報
韓国では一時期流行した後、今は日常に根付いたグリークヨーグルトを扱うカフェが登場するなど、最新のカフェスイーツが次々と登場しています。2024年現在韓国で流行中の「コグマ(サツマイモ)パン」をいち早く提供する韓国カフェも登場。見た目は本物のサツマイモのようで、もちもちでクセになる生地が国内にいながら試せます。
【山口】下関コリアンタウン
中国地方のコリアンタウンといえば、山口県下関市にある下関コリアンタウンです。下関市は、韓国の釜山市と姉妹友好都市を締結しており、1970年より現在まで「下関港国際ターミナル」から釜山行きのフェリーが1日1便運行しています。東京・大阪と比べるとこぢんまりしていますが、韓国とりわけ釜山と日本の歴史的なつながりが感じられる場所です。
アクセス
JR下関駅の東口から約5分で、コリアンタウンの入り口に到着します。
特徴
下関コリアンタウンには、「リトル釜山」と呼ばれる「グリーンモール商店街」があり、ここではなんと韓国の通貨「ウォン」がそのまま使える店舗もあるそうです(!)入り口にある姉妹友好都市35周年を記念して建てられた「釜山門」がコリアンタウンの目印。毎年11月23日は「いい釜山の日」として「リトル釜山フェスタ」が開催され、韓国グルメが堪能できる屋台や伝統舞踊の舞台、韓服着付け体験などが楽しめます。
2024年最新情報
2023年には、4万人以上が来場して盛り上がったという「リトル釜山フェスタ」が2024年も開催予定です。引き続き韓国グルメや伝統舞踊などが楽しめるほか、韓国物産品の販売や釜山市の大学生による出店もあるようで、下関・釜山間での交流が味わえる貴重な機会になりそうです。
魅力や文化が異なる日本各地のコリアンタウン
今回は、日本のコリアンタウンのなかでも東京・新大久保、大阪・鶴橋、山口・下関の3カ所を取り上げ、特徴や最新情報を紹介しました!
韓国トレンドスイーツの食べ歩きや韓国っぽカフェなど、ポップな部分がフォーカスされて、観光地としてますます人気になっている日本のコリアンタウン。そんなコリアンタウンに行けば、日本にいながらも韓国カルチャーを存分に楽しめます。
実際にコリアンタウンを訪れると、大好きな韓国をより深く理解するきっかけになるのではないでしょうか。